6800が動いたぞ

6800ボードが正常に動作しない件、プログラムの誤りを発見。時間つぶしループの繰り返し条件をBGT(0より大きければ分岐)としたせいで8ビットカウンタが符号付き整数とみなされ、161回の繰り返しが成立していない。BNE(0でなければ分岐)に変更したところ、ようやく正常に動作した。結局、6800ボードの問題はこのプログラムとプリント基板の造りにあり、2年前の設計は正しかったことになる。せっかくだからちゃんと動いた記念写真を載せておくが、見た目、LEDが点灯しっぱなしだったやつとどこも違わない。

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6800ボードが正常に動作する前、頭の中は得体の知れない不安でいっぱいだった。何かこう、科学では解明できない超常現象が起きるんじゃないかという気がしてならなかった。正常に動作して、そんなものはないことがわかった。6800はマニュアルに書いてある通りの比較的単純な構造になっている。だとすればクロックの半周期は何もしないはずだから、この間にDRAMのリフレッシュをやれる。ああDRAMをつなぎたい。プログラムの暴走を止めた結果、妄想の暴走が始まった。

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もう少し前進

6800ボードが正常に動作しない件、プリント基板にあともう2か所の断線を発見。そのうちの1か所はHALTのプルアップ抵抗につながるやつで、たぶんときどき意図しないHALTが掛かっている。そういえば6800にさわるとLEDがチラつく怪現象が見られたっけ。

プリント基板の断線は顕微鏡を覗いてやっとわかるレベル。ちなみに、パターンがフィヨルドみたいに荒れているのはインクジェットプリンタのドットでフィルムを作る感光基板の宿命で、断線さえしていなければ問題がない。見た目すごくきれいな仕上がりでも顕微鏡で見ればどうせこんな感じだから、問題がない限り顕微鏡を覗かないほうがいい。

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オシロスコープで調べるとフリップフロップのクロックには毎秒500回の下向きパルス、D端子には安定した173kHzの方形波が入っている。方形波に見えないのはいい加減なプローブを付けたポータブル型のオシロスコープを使っているせい。LEDは相変わらず点灯しっぱなしに見えるが、実際は毎秒50回くらい不規則に点滅しており、当初のでたらめな信号よりはマシなでたらめさ加減になっている。

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ここまで都合5か所の修正をやっているが、修正しなくていいとわかったところを含めると軽く300か所は調べている。この退屈な作業は、60か所にひとつの間違いが見付かり、少し前進することが励みになっている。いつか電子工作の神様がほほ笑んでくれると信じて引き続き頑張ってみようと思う。

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少し前進

6800ボードが正常に動作しない件、差し当たり次の3点を修正。プリント基板でクロックジェネレータから6800へつながるパターンが断線していたのを電線で接続。ブレッドボードにつなぐジャンパーワイヤーの引き出し位置が違っていたのを正しい位置へ挿し替え。7400のピンが曲がって挿さっていたのを挿し直し。あと、間違っていないのに間違っていると間違って修正したところを修正。文章に書けば大した作業ではないが、机の上はひどい散らかりよう。

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ブレッドボードのチップセレクトに周波数カウンタを当てると500Hz。本当は2Hzでなければならないので、まだ正常な動作とは程遠い(というかLEDが点滅していない)。それでも、今までは0Hzだったのだから少し前進したといえる。現状の500Hzという数字が意味ありげ。電子工作の神様が何かのヒントをくれているような気がする。

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やっぱり失敗

丸2年、作りっぱなしで電源さえ入れていない6800ボードの動作確認をしようと決意。いままで動作確認をしなかったのはただ単に優柔不断なだけかと思っていたが、決意してみると意外に課題が多い。1秒おきにLEDを点滅させるプログラムを作ろうとして6800の命令体系を熟知していないことに気付く(スタックにプッシュできるのはレジスタAとBだけって知ってた?)。とても便利なアークピットさんのアセンブラはWindows10だと動かないのでOracle VM VirtualBoxのWindows XPで使う。ブレッドボードにフリップフロップとLEDを組み立てて6800のバスに直結し、電源を入れた。

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LEDは点灯したが喜びもつかの間。1秒たっても消えないでつきっぱなし。ほらやっぱり失敗だよ。こういう場合、急いで電源を切るべきだが、つい写真なんかとっている。失敗の原因はいくらでも思い付く。プログラムを間違えたか、バスとフリップフロップの整合がとれていないか、PIC12F1822で間に合わせたクロックジェネレータが機能していないか、部品に不良が混じっているか。とにかく、動作しないことを確認した動作確認だったが、これはこれで成功への第一歩。

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6809の残骸

モトローラは6800の発表と同時に設計評価キットMEK6800D1を販売した。キットといってもIC一式とマニュアルのセットで、組み立ては自分でやらなければならない。評判が悪かったので、3か月後に専用のプリント基板が別売りされ、1年後には同梱された。という一連の経緯を調べてくれた同好の士が、MEK6800D1のIC一式で空欄になっているビットレートジェネレータMC14411の詳細を知りたいという。以前、実物を使った記憶があり、古い製作物を引っ張り出すことになった。

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ボクが生まれて初めて組み立てた6809のコンピュータがMC14411を使っている。現在でいえばCMOS標準ロジックの4060とほぼ同様な発振器付きカウンタで、単純すぎて何だか申し訳ない気分になる。ところでこのコンピュータ、ちょっとした自信作だったのに、当時もう付き合いのあった同好の士から配線は部品面でやるものだっていわれたっけ。以来、ぼくは徹底して配線は部品面でやっている。

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そこでやっちゃうのはどうかと思うと指摘されたハンダ面の配線。ハンダ付けした電線に再度ハンダ付けして電線を継ぎ足すという離れ技をやっている。普通こんなことをすると前にハンダ付けした電線が外れてしまってうまくいかない。どういう方法で解決したかは忘れてしまった。まあ情熱のなせるワザといえる。自分でもびっくりしたのだが、このコンピュータはこれだけの配線をひとつの間違いもなくやり遂げ、一発で動作した(はず)。

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WindowsがXP以前のアプリケーションを動かなくしたせいで1970年代のマイクロプロセッサの古いアセンブラが使えなくなってしまった。このところアセンブラのビルドに励んでいて、製作のほうはパッとした成果が上がっていない。仕方がないから何だかんだ言いながら古い製作物を持ち出して配線自慢なんかをやっている次第。

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6800が並列計算機の流れを変えた

現在のスパコンはほとんどの機種がXeonやOpteronなど市販のCPUをたくさん並べて速度を出す方法をとっている(TOP500参照)。こういう風に使われた最初のCPUが6800だとする説を耳にして、調べてみたら京都大学のPACS-9が6800を9個並べて7kflopsを出したらしい(Wikipedia参照)。最近面識を得たコムシのプロがその種の事情にとても詳しく、実物が国立科学博物館に展示されてますぜと教えてくれたので見学に行った。写真を撮るのは現場の状況からして無理だろうといわれたが、どうにか撮ってきた。ちなみに、事前に案内の係の人に写真撮影が許可されていることを確認。フラッシュと動画はダメ。

PACS-9は下の基板9枚とクロックジェネレータ基板とDMAをやると思われる基板で構成される。下の基板にCPUしか挿さってないのは、たぶんPAX-32を作るとき予算に窮し、引き抜いて流用したのだと思う。どういう仕組みで動いたかはICソケットのピン数でだいたい想像がつくが、間違えたら恥ずかしいから今はまだ言わない。

PACS-9

この展示は確かにフラッシュなしで写真を撮ろうとしたら最悪。薄暗い部屋に青い照明が、何の演出か、明るさを変化させたり裏側から光ったりする。PACS-9は少し高いところにあり、脇を絞めてカメラをしっかり持つというわけにいかない。間の悪いことに連休の真っただ中。無邪気なお子様たちにぶつかられ、失敗の連続。上の写真は奇跡の1枚。

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雑すぎる6800試作基板

コンピュータ歴史博物館に、モトローラのマスターアーキテクト、トム・ベネットが寄贈した6800ファミリーの試作基板が展示されている。その写真は下に示すとおりクレジットを入れる条件で非商用の利用が認められている。商用利用だとライセンス料を支払う義務がある。ライセンス料を支払って使う価値があるかどうか判定しろと依頼され、よく見たら、あらら、ICソケットへの挿しかたが雑すぎてピンが曲がってしまっている。わざと外した可能性もなくはないが、だとしたらやり方が乱暴で、愛情が感じられない。痛々しくて見るに堪えないので、なるべくなら使わない方向で検討するべきだといっておいた。

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ちなみに商用利用のライセンス料はこの解像度で1点50ドル。書籍に掲載するような場合は解像度がより高い写真が必要で、その料金は発行部数に応じて決まり、青天井となる。コンピュータ歴史博物館へ行って自分で撮影したものは使いかたに制約がない。カメラマンはカリフォルニア州マウンテンビューへ行く気満々でいるが、いずれにしろICが雑に挿さった写真なんか撮ってきたら使ってもらえないと思うよ。

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