64Kbit DRAM-4164

秋葉原の電気街の南端、外堀通りを万世橋から昌平橋へ向かう途中、日米商事という店構えから店主の面構えまで絵に描いたようなジャンク店がある(写真)。名前から想像するところ、戦後、進駐軍の放出品を売るお店としてはじまったのだと思う。秋葉原にはそういう歴史をもったお店がたくさんあって、多くは家電量販店へ発展し、一部は潰れてステーキ屋さんとかに商売を替えた。日米商事は、商売がうまいのかヘタなのか、いまも戦後のようなやりかたで続いている。
日米商事

日米商事

ぼくはときどき何を買うでもなく秋葉原を散策するのを趣味にしており、その順路に日米商事がある。3年ほど前、ふと店頭を見ると64KビットのDRAM、4164が40本も挿さった基板が、確か2,000円くらいで売りに出ていた(写真)。ぼくがほしいと思うようなものは、世間では不要品だから売っていればタダ同然なのだが、これは店主が値踏みを間違ったのだと思う。DRAMはすべてソケットに挿さっていて、簡単に取り外して使える。基板の端にはApolo Domainの刻印があり、素性も明らかだった。
Apolo Domain Memory boad
アポロはワークステーションの老舗として一時代を築いた会社だ。コンピュータといえば大型機しかなかった時代、ミニコンピュータでIBMの牙城の一画を崩したのがDEC、そのあとワークステーションでDECの市場を喰ったのがアポロという流れになっている。さらにいえば、汎用CPUを採用した安価なワークステーションでアポロを潰したのがサンだと「サン・マイクロシステムズ-UNIXワークステーションを創った男たち」(Mark Hall、John Barry著、アスキー刊)に書いてある。
こういう歴史的背景にもわくわくさせられるが、何より、ワークステーションはメンテが行き届いており、ワークステーションから出たジャンク品は正しく動作するものが多い。そのほか、基板の端子のキズの状態や、こんなところでは簡単に明かせない判断基準からほとんどの半導体を良品と見抜き、衝動買いしてしまった。ぼくは目利きに自信をもっているので(自信が付く前にひと財産すっているが)、冷静な気持ちでも買っただろう。
家に帰り、同じDRAMを使っている富士通FM8に挿して動かしてみるという面倒きわまりない作業をやって、すべて良品と確認した。こんな経緯があって、64KビットDRAM、40本がいまぼくの手もとにある。いい買い物をしたのは確かだが、さしあたり、これといった使いみちが思い浮かばない。
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