Z8002への移り気と後悔

いまT-ZONEを名乗っているかつての亜土電子は、パソコンの黎明期、アメリカからApple ][などのパソコンと玉石混交のジャンクを輸入し、アメリカの空気とともに販売していた。ぼくは、Apple][を買う経済的な余裕がなかったが、ジャンクは全力で買いあさり、いくつかの宝物を手に入れた。最高の買い物は1000円のジャンク袋で、ありきたりのTTLやオペアンプに混じってナショナルセミコンダクタのDP8408が4個とDP8409が1個と(いずれもDRAMコントローラ)、ザイログのZ8002が4個入っていた。何が入っているか見える状態で売っていて、子供のころ下水でナマズを見付たときの感じを思い出した。
そのZ8002がいまも手もとにある(写真)。64KビットDRAMを動かすならZ80よりZ8002のほうが格好が良いかもしれないと思い、設計を始めた。マニュアルは、ジャンク袋を買った当時はジャンク袋の何倍もの価格が付いていて手に入らなかったが、いまはインターネットで配布されている。ぼくは、The Z8000/Z80,000/Z16C00 CPU homepageからダウンロードした。ほかに、BYTEという雑誌の記事がダウンロードできて、ここにTrump CardというZ8001を使った拡張カードの回路図がある。ぼくの蔵書の「マイコンピュータ1983 No.9」(CQ出版)と「16ビットマイクロプロセッサ」(丸善)にも解説があった。これらを参考に回路図を描き始めて重大な事実に気がついた。
Z8002
64KビットのDRAMは、正確には1ビット×64Kであり、バスの数だけ並べて使うから、8ビットCPUなら8個=64Kバイト、16ビットCPUだと16個=128Kバイトが最低の容量になる。ところが、Z8002は16ビットCPUでありながらメモリの容量が64Kバイトまでとなっていて、64KビットのDRAMはつなぎようがない。Z8002はZ80の次世代のCPUだが、DRAMをつなごうとするとZ80より前の世代のチップを使わなければならない。やっぱり、DRAMといちばん相性がいいのはあとにも先にもZ80ということだ。こうしてぼくは、またひとつ、いまとなってはもう何の役にも立たない知識を増やした。
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