トランジスタのスイッチ

トランジスタは電流でスイッチし、FETは電圧でスイッチする。Raspberry Piの信号でFETのスイッチが期待どおりオンしないのは電圧が3.3Vだから。2N7000のデータシートを見ると3.3Vではせいぜい100mAしか流れない。5Vあれば800mAまでいける。デジタルの主流となりつつある3.3Vはアナログにとってそういう電圧なのだ。

トランジスタは強いて電圧で言うと0.6Vでオンになり、その点ではRaspberry Piでも大丈夫。問題は電流。お馴染みの2SC1815(下のグラフ)や2N3904は負荷電流が100mAを超えると増幅率が極端に下がり、スイッチングにも大きな電流が求められる。Raspberry Piのドライブ能力は初期値が8mAなので、トランジスタの増幅率が10数倍まで下がる100mAではもうオンにできない。
2SC1815_hfe
PICやArduinoで実績のある赤外線LEDドライブ回路をRaspberry Piで試すと(下の図)、R2が330Ωのときオンの状態でコレクタの電圧が265mV(理想は0V)と微妙。R2を10Ωにすると195mVまで下がるが、Raspberry Piの信号が1.75V(本来は3.3V)になっていて危険水域。こちらに公開したライブラリでRaspberry Piのドライブ能力を16mAまで上げても焼け石に水。この回路はPICやArduinoのように30mAに耐える根性がないと動かない。

drv_tr_sch

赤外線LEDを100mAで動かしても家電製品が優秀ならちゃんと反応してくれる。到達距離は3mくらい。そういう話が通るとすれば、FETのスイッチでも大丈夫。下の写真は左が2N3904(トランジスタ)、右が2N7000(FET)。見た目(肉眼では見えない)、同じくらいに光っている。この2日間の試験の結果をまとめると、おなじみの小信号スイッチング用トランジスタ/FETではこれが限界。さしあたりこれでソフトウェアの開発を進め、並行して別のトランジスタを検討することにする。

drv_trdrv_fet

久しぶりにデータシートのグラフを真剣に見た。以前はつねにそうしていたのだけれど、最近は妙な観念が身に付いて直感に頼りすぎていた。考えてみれば、トランジスタが0.6Vでオンになるとか増幅率は十分に大きいとかいうのは電源電圧が少なくとも12Vくらいあったアナログの時代の常識。デジタルの時代には新しい常識が必要だ。

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