EPROMの消去に成功

紫外線消去型EPROMの書き込み装置は幾多の困難を乗り越えて先ごろようやく完成したが、現実に書き込もうとしてもうひとつの課題に直面。EPROMは消去した状態からでないと書き込めないため、いわゆるイレーサが必須なのだ。イレーサはもうなかなか売っていないし、あったとしても1万円を超えていて書き込み装置より高い。ただ紫外線を照射するだけの装置にそこまでは出費できないから自作することにした。

インテルのデータシートを読むと消去には波長400nm以下の光を使うと書いてある。現在、波長400nmの紫外線LEDが販売されており、これで何とかなると思う。データシートには続きがあって、波長400nmの蛍光灯で3年、直射日光で1週間かかる(つまり滅多なことでは消えない)から、おススメは波長253.7nmの殺菌灯だという。だろうな。紫外線LEDは3年かかるかもしれないが、EPROMのガラス窓に近付ければ短縮されると思う。

念のためにネットを検索してみるとair_variableさんが同じ試みをもうやっていた。その報告によれば、PIC12C509AJWの消去に5時間強かかったそうだ。さらに、そこへコメントを寄せた人の話では27256は15時間かけてまだ消えないビットがあるとのこと。前途多難ではあるが3年はかからないことがわかって覚悟が決まった。丸1日くらいと見込んで対策をとる。EPROMに通電したまま紫外線を当て、1秒ごとに全アドレスを読み、消去された割合を表示することにした。

Eraser32_view

紫外線LEDは6Ω(18Ω3本並列)を介して5Vを掛け、283mAで光らせてEPROMのガラス窓へあてる。それ以外の部品は、簡単にいえばブランクチェックをするもの。マイコンまわりはArduino Uno互換回路になっていて、SPIにアドレスを指定するためのシフトレジスタ、I2Cに液晶表示器が付いている。ブランクチェックにそこまで頑張らなくていいんじゃないかと思うだろうが、配線が好きでプログラミングが嫌いな場合、こうするほうが近道なのだ。

EPROMはジャンクから取り外した27256。消去を開始した時点で消去率7.5%(92.5%書き込み済み)。3時間ほどして消去率が変化を始める。ある程度のところでバタバタと消去されることを期待していたが、実際はゆっくり消えていく。たぶん紫外線LEDの中心から周囲へ消去されていくのだと思う。結局、消去率100%となるまで15時間。ここでリセットして再度ブランクチェックしたところ消去率99.9%となり、さらに1時間ほどかかってようやくちゃんと消えてくれた。

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紫外線LEDは直視すると目を傷めるし、有害なオゾンを発生するし、手で触れないほど発熱し、電線の被覆を溶かしてショートするかもしれないから動かしっぱなしで寝るのは危険だ。とりあえずEPROMの消去には成功したが、イレーサとしてはいろいろ問題を抱えており、これで完成とはいいがたい。やっぱり殺菌灯を使うほうがいいみたい。

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EPROMの消去に成功 への6件のフィードバック

  1. hirakuni45 より:

    始めまして~
    自分は、EPROMイレーサーを持っていますが(もう20年くらい使ってないけど・・)、その昔、それが無かった頃は、普通に紫外線蛍光灯を使っていました。
    ※イレーサーが1万もするってゆーのは驚きです。

    紫外線蛍光灯も入手が難しいのかと思いましたが、普通に売っていますね・・
    https://www.amazon.co.jp/%E6%9D%B1%E8%8A%9D-TOSHIBA-6%E5%BD%A2%E6%AE%BA%E8%8F%8C%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%97-GL6/dp/B00GZC5CLY/ref=pd_sim_79_6?ie=UTF8&psc=1&refRID=XZDPSYG5BZWMYNBXMGAN
    リンクの6W程度の物で15分くらいで、消去できると思います。

  2. vintagechips より:

    hirakuni45さん、はじめまして、こんにちは。情報ありがとうございます。殺菌灯とか紫外線蛍光灯とかいうのは、蛍光灯の蛍光塗料が塗っていないやつだそうですね。普通の蛍光灯スタンドに差し替えて使えるらしいのですが、直視すると少なからず目を傷めるようなので、外枠を作らなければなりません(目は商売道具ですから)。ボクは、電子工作は好きですが普通の工作が苦手なので、その点のみ、困っているところです。

    • hirakuni45 より:

      当時、蛍光灯の安定器が入っていた段ボールに入れて、結局10年近く使ってました、特別な箱は必要無いと思いますけど・・・、知り合いは海苔が入っていたブリキのケースを流用してて関心したもんですwww

  3. yam より:

    はじめまして。
    殺菌灯ですが、蛍光塗料を塗布していないだけではなく、硝材(ガラスの材料)が違います。
    殺菌灯には、紫外域での吸収があまりない石英ガラス(単結晶にするとクオーツや水晶です)
    が使われています。通常のガラスは紫外域に吸収があるのでこの用途では使えません。
    当然のことながら、2716や8755の窓も石英ガラスでできていますね。
    最近、歯ブラシ用や哺乳瓶用に殺菌灯の安いものが売られています。冷陰極管を使っている
    ようです。試してみたことがないので実用になるかどうかは分かりませんが、今のところ、
    LEDよりは良いのではないでしょうか。
    懐かしい話題、ありがとうございます。昔、Z80でオンデマンドページングを行う外部回路を
    TTLで作ったことを思い出しました。

    • vintagechips より:

      yamさん、こんにちは。コメントをいただいて調べたところ歯ブラシの殺菌灯は確かに2000円くらいで売られていますね。歯ブラシの代わりにEPROMを入れるのはサイズ的に無理そう(4000円のやつなら何とかなりそう)ですが、部品を取り外して使うのにいいですね。電子部品にこだわらなければいろいろなものがあるとわかり、視野が広がりました。ありがとうございます。

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