大阪・日本橋のデジットが移転にともなう閉店セールで大安売りをやっていると知った(6月13日まで)。一般的な部品は通販で買えるがマイコン基板はジャンクの扱いになって実店舗販売のみ。関東在住の身としては指をくわえて見てるだけ、かと思ったら、このブログにたびたびお越しになるDAIさんが進呈してくれた。どうもありがとうございます。

KBC-Z84015SはTMPZ84C015のマイコン基板、KBC-Z84015EMはそのICE対応版。コネクタのピン配置などは同じで、それをみかんとひよどりさんが公開してくれた。ボクはこれらの基板とよく似たKBC-Z84Sをもっていて、取り扱い説明書は多くの説明が共通にあてはまるようだ。両方を突き合わせ、全貌が判明。さあ端末をつないでBASICを動かすぞ。

CPUがTMPZ84C015だと動かしかたはどれもみな似たようなもの。すでに秋月電子通商のAKI-80でBASICが動いており、あとは微妙な差異を埋めるだけ。問題はCTCのタイマモードで通信速度を決めているところ。デジットのマイコン基板はクロックが6.144MHzで、その方法だと半端な通信速度になってしまうから、CTCをカウンタモードで使った。
KBC-Z84015Sで動くBASICのソースとHEX-MBKBC.zip(116Kバイト)
CN1(50ピン)の結線図を下に示す。 KBC-Z84015S/KBC-Z84015EMとも同じ。CLKはCN2(30ピン)の29番ピンから引っ張ってきてここへつなぐ。電源はUSB-シリアル変換アダプタからとっている(バスパワー)が、基板上のコンデンサがすべて放電した状態でつなぐと突入電流に耐えられないことがあるため、別にスイッチ付き電源を用意するほうが無難。

KBC-Z84015S/KBC-Z84015EMには32KバイトのSRAMが取り付けられているが、ソルダバッドの初期設定により8Kバイトのみが有効。ただし、ゴーストの影響でBASICからは32Kバイトに見え、起動時、フリーのサイズを間違って表示する。小さなプログラムはそのまま動かして問題がない。きちんとしたい場合はソルダバッドJ2のAを短絡、Bを開放。

上の画面表示例で起動メッセージに続いて入力しているのはいわゆるLチカ、基板上の2本のLEDを交互に点灯させるプログラム。実行結果を下に示す。ジャンクの扱いとはいえ機能は完璧、見た目もきれい。普通に売っていても魅力的なのに聞くところでは百数十円らしい。いけね、いただきものを値踏みしちゃった。ボクにとってはプライスレスです。
知らない土地の行ったことがないお店で段ボール箱に放り込まれていたジャンクが、こうして手もとで動いているのは、考えてみれば不思議なもんだね。あちこちに散らばる個人の思いや情報をネットが結びつけた結果だと思う。進呈してくれたDAIさんと貴重な資料を公開してくれたみかんとひよどりさんに改めてお礼申し上げます。
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