M6803って何だ?

インテルの8080が人気を博した時代にもうひとつの選択肢として存在感を示したモトローラの6800。この製品には派生品としてほぼ同一のコアでクロックジェネレータと少量のRAMを備えた6802と、さらにシリアルとタイマと汎用ポートを備えた6803がある。どうせならこの3つをすべて動かしてみたい。現時点で6800と6802は入手済み。6803を探していたところ、ある部品店の通販リストでモトローラの項目にM6803を発見。注文したらこんなのが届いた。

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確かにM6803と書いてある。ただし反対側にOKIのマーキング。OKIとM6803でネットを検索するとアーケードゲームの基板がヒットするが、写真を見る限りこの製品は使われていない。今のところ全く手掛かりがなく、完璧に正体不明。もしかしたら何か凄いICかもしれないので引き続き調査しようと思っている。ああまた新しい課題を抱えてしまった。

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インテル8080伝説

このブログは勝手に入ってしまう広告を除いて広告を入れない方針だけど年1回の告知は許されるという身勝手な例外を設けています。好評発売中の『インテル8080伝説』(出版社のページはこちら、Amazonのページはこちら)。このブログで紹介した8080入手の経緯、8080を動かす過程をより丁寧に述べつつ、このブログでは紹介していない当時のエピソードを満載しています。よろしければ書店さんで手に取ってご覧ください。

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出版社が公開している表紙の画像はベータ版。ここに掲載したものが本番(帯を掛けた状態)です。パッと見、2箇所の違いがあるのですが、わかるでしょうか。写真のトリミングと著者名の位置です。ついでだからいっておくとAmazonや出版社のページに掲載されている内容紹介の文章は出版社が書いたもので、ぼくのあずかり知らぬところです。「高度に優れた技術のヘンな使い方を満載」って何だよ。

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秋月のAKI-80が復活!

秋月電子通商が往年の大人気商品AKI-80少量だけ再生産した。今度のやつは水晶振動子などの一般部品を別売りにして価格が1000円。元祖AKI-80は周波数がぶっ飛びすぎていて(12.288MHz)応用回路を作りにくかったから水晶振動子を選べるのはむしろ好都合。在庫状況がAAA(4か月分)だが実数はたった60台だから、案外、すぐ売れちゃうんじゃないか。[2017.1.31追記]本日改めて確認したところ在庫実数が1691枚に増えてました。

下の写真はボクが所有している元祖AKI-80。CPUは東芝のTMPZ84C015で、中にZ80、SIO(シリアルインタフェース)、PIO(パラレルインタフェース)、CTC(カウンタ)、クロックジェネレータなど一式が集積されている。Z80ファミリーの見本みたいな構成になっていて、割り込みの動作やDRAMの接続をテストするのに重宝した。

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この投稿を読んだ時点でAKI-80が売り切れていたらスーパーAKI-80の再生産品をどうぞ(ボクは秋月電子通商の関係者ではないが)。価格が2000円、在庫は1000台以上あるらしい。元祖スーパーAKI-80も現状で70台くらいある。スーパーAKI-80はAKI-80に東芝のTMP82C265BF-10(8255が2個入ったやつ)が追加されている。ちょうどZ80に取り組もうとした矢先、見透かされているようなタイミングだな。

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8080と8085の近況

タイニーBASICをギリギリのメモリで動かしてみたいということで、もう32Kバイトのメモリ付き周辺ボードがあるにもかかわらずわざわざ2Kバイトのメモリで作り直す愚挙に出たあげく、ちょっと音楽演奏プログラムを動かしてみて、そのままMCS-85のほうへ迷走してしまった。気紛れにもほどがある。あらためて8080と2KバイトのメモリでタイニーBASICを動かしたので、その顛末を報告しておこうと思う。

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原版は東大版タイニーBASIC。当初、端末からの入力に割り込みを使おうと努力したのだけれど、どうしても2Kバイトに収まらなくて断念。ポーリングに切り替えて1957バイトにまとめた。パソコンの端末ソフトをつないで電源を入れると無事に起動。当面の動作確認に成功。これで、このブログを始めたころからの目標が達成されたことになる。そりゃあもう凄く嬉しい。

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引き続き8085でCPUボードを作った。割り込み入力の極性を勘違いし、プルアップしてあったのを切断。余計な穴がふたつ開いているのはご愛敬。これを8080のCPUボードと差し替えてタイニーBASICが同じように動くことを確認。タイニーBASICがもし端末からの入力に割り込みを使っていたら初期設定の手順を変更してROMを書き直す必要に迫られたのだが、ポーリングだから一切の変更がいらない。本当にただCPUボードを挿し替えるだけで動いてしまった。

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これで8080と8085には一段落をつけたい。今後はやりかけになっている6800とZ8/Z80をどうにかしようと思う。

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MCS-85が動いた

1970年代にインテルが発売したマイクロプロセッサでいちばん地味な存在が8085。手短に説明すれば8080と8224と8228/8238をひとつのチップに集積して単一5V電源で動くようにしたもの。いわば製造技術の賜物であって設計技術に見るべき進歩がない。だから有名な8080の直系であるにもかかわらずZ80の陰に隠れ、これといったエピソードひとつ残すことなく製品寿命を終えた。

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8085と8755と8156の一式すなわちMCS-85はもっと地味。きっぱり組み込みを目指していて、電子機器のメーカーは重宝しただろうが、ホビイストは合計100ドルの部品代をひとつの製作物に注ぎ込んだりはしない。ホビイストにウケなかった製品は歴史に名前を残さない。それが、現在は20ドルで買える。たまたま2500円でプリント基板が作れるとわかり、試作に何をやろうかという話になってMCS-85を選んだ。

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実物を作ることになってMCS-85とまじめに向き合い、詳細を調べて興味深い事実に気が付いた。MCS-85は、定義によっては世界で最初のマイクロプロセッサとされる4004と周辺ICの一式、すなわちMCS-4とたくさんの共通点がある。代表例をひとつあげれば時分割バスを分離しないまま接続できてプリント基板がきれいに仕上がる。こんな引き回しで大丈夫かというようなパターンだけれど、ちゃんとLEDの点滅ができた。

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8085が備える1ビットの入力ピンSIDは(ついでにいうと1ビットの出力ピンSODも)、これまで折に触れて何のためにあるのかわからないと述べてきたが、4004が備える1ビットの入力ピンTESTを受け継いだものと考えれば説明が付く。インテルに妙な言いがかりをつけて申し訳ないことをした。ごめんなさい。

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PCBの最安値更新か?

話の成り行きで8085のユーザーズ・マニュアルに掲載されているプリント基板を再現してみようということになってスイッチサイエンスのプリント基板製造サービスを利用した。10cm×10cmの分類(実物は10cm×7.5cm)が10枚で1389円、送料1080円、合計2469円。古い情報だと5cm×5cmが1389円となっているから大幅な値下げ。まさか自動見積もりの誤動作なんてことはないよね。もしかしたら今のうちに注文したほうがいいかも。

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部品面の下端にあるキズはボクが付けてしまったもの。ハンダ面は勝手に小さく製造番号が追加される。また、この1枚だけ上下に黒いハンコのようなものがついていた。気になるところといえばそのくらい。まあまあいい感じ。1枚あたり250円なので、もうそれ以上の値段が付いたプリント基板、たとえばUncompatinoとかは売れなくなりそう。

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ALTAIRリサイタル

1975年4月、ホームブルゥコンピュータクラブの第3回の集会でスティーブ・ドンピアが発表した音楽演奏プログラムを再現。彼は、周辺装置がまだ何ひとつ発売されていないAltairの隣にラジオを置いて、CPUがメモリをアクセスしたとき発生する雑音で『フールオンザヒル』と『デイジー』を演奏した。いわゆるAltairリサイタル。それを自作した8080のコンピュータで再現。

周辺機器が何もないことをハッキリさせるため、端末を取り外し、周辺ボードから8251を抜いてある。音楽というか雑音の発生源はメモリのあたり。途中で周辺ボードを動かして雑音の性質が変化することを確認している。ラジオのチューニングは650kHz付近。ときどきNHKが邪魔をする。

Altairリサイタルは8080でないと再現できない。8080のコンピュータが完成したら是非やってみたいと思っていたこと。実は、インテルの8080より速く動く日本電気のuPD8080Aだからどうなるか心配だったけど意外とうまくいった。

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