Z8試作基板が8年ぶりに完成

ザイログZ8はなかなかの難物で過去に試作基板を3台も製作している。初代は手作りの力作だったが電源が燃えて失敗、感光基板の2代目はプログラムが起動せず、プリント基板の3代目で無事に動作した。何はともあれ動いたのだから動かしかたは理解した。過去の間違いを振り返りながら、この8年ほど放置してあった初代をあらためて完成させた。

初代は2013年の設計で芸風が今とだいぶ違う。電源は今なら5VセンタープラスのACアダプタ直結だけど、これは整流と安定化をやっていて8V以上のACアダプタが全部OK。ただし、消費電流のデカいNMOSのZ8だと三端子レギュレータが燃える。だからCMOSのZ8を使い、燃えた三端子レギュレータを交換して、回路はそのまま。

Z8を外部ROMから起動させるにはP0/A8~P3/A11をプルダウンする必要がある。2代目でプログラムが起動しなかった理由はプルダウンの抵抗値が大きすぎたから。マニュアルに最適値が示されていなくて困ったが、3代目を製作する過程で試行錯誤により6.8kΩと判断。その結果を初代に反映し、取り付けてあった100kΩを6.8kΩに交換した。

修正した初代の回路図を下に示す。端末がつながるようにUSB-シリアル変換アダプタの端子を追加。3代目で74573に変更したアドレスラッチはまだ74374のままでアドレスの確定が微妙に遅れるが読み書きには間に合うから問題がない。あとは3代目と同じ。

修正した初代の回路図(PDF)─sbcz8v5_sch.pdf

この絶対に動くはずの回路でも最初の電源オンでは動作しないというジンクスが健在。配線を見直して間違いをひとつ発見、修正してようやくBASIC/DEBUGが起動した。下の画面はテストプログラムで400以下の素数を全部表示したところ。

久しぶりに手配線をやって独特の味わいに酔っている。といっても大部分は8年前にやったやつで今回はUSB-シリアル変換アダプタの接続と間違いの修正だけ。その数本で達成感が得られて誠に効率がいい。ほかにもやりかけの基板がないか探してみようと思う。

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